【決算・開示コラム】[退職給付基準改正に伴い財規改正]

金融庁は21日、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令（内閣府令第61号）を公表しました。

［金融庁］財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令（内閣府令第61号）

5月17日に公表された退職給付会計基準等を踏まえ、所要の改正を行うもの。

主な改正の内容は以下のとおり。

▼退職給付に係る科目の表示規定の整備等
【連結貸借対照表】
　「退職給付に係る負債」（固定負債）
　「退職給付に係る資産」（固定資産）
　「退職給付に係る調整累計額」（「その他の包括利益累計額」の項目）
【連結包括利益計算書】
　「退職給付に係る調整額」（「その他の包括利益」の項目）

▼注記事項の拡充
・退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
・年金資産の期首残高と期末残高の調整表
　等が求められる

本改正は、年度決算では2013年4月1日以後開始事業年度（2014年3月期）から適用されます。また、中間四半期は2014年4月1日以後開始事業年度から適用されます（2013年4月1日以後開始事業年度より早期適用可）。

あわせて、金融庁告示も同日に公表されています（金融庁告示第67号）。

［金融庁］連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件

退職給付関連の改正に加えて、本年1～6月に公表された下記のIFRSが指定国際会計基準として新たに指定されています。

・2012.3　「政府からの低利融資」関連（IFRS1）
・2012.5　IFRS年次改善（2009-2011サイクル）
　　　　（IFRS1、IAS1、IAS16、IAS32、IAS34）
・2012.6　新連結基準への移行ガイダンス
　　　　（IFRS10、IFRS11、IFRS12）