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2012/10/16
決算早期化のポイントは 「分析>突合」
今回のエントリーは以前も書いた内容ですが、昨日【財務分析】に関するエントリーをしましたので、その関連記事として再掲します。 私が決算早期化セミナーの講師をする際に、「分析>突合」という話をしています。 突合(帳票とそのエビデンスを突き合わせること)を一生懸命やるよりも、財務分析を一生懸命やる方が、圧倒的に決算の適正性が確保されるということです。 試算表が正しいかどうかを検証する方法は、究極的には以下の2つあります。
そして、どちらの方法が精度が高いかといえば、(2)の方法だと断言できます。 これが決算早期化と何の関係があるのかといえば、これまで決算早期化コンサルティングを7年間実施してきた経験から、決算早期化が達成できない会社になればなるほど、財務分析を行わず、突合を一生懸命やっているという傾向があるのです。逆に決算早期化が達成されている会社になればなるほど、突合よりも財務分析を一生懸命やっているという傾向があります。 これまで財務分析を十分に実施していない会社に対して、「財務分析を行いましょう!」というと、決算担当者から「作業がさらに増えるじゃないか!」と反発を食らうこともあります。しかし、会計監査が、(2)の手法を採用しているように、限られた時間で効果的な検証を行うには、(2)の手法を採用するしかないと考えてます。 弊社アガットコンサルティングのあるクライアントは、拙著「決算早期化の実務マニュアル」第5章にも書きました分析ツール(リードシート)を導入し、財務分析を徹底して行い、決算早期化のための仕組みを作ったところ、決算工数が激減しました。担当者からは「なんでこんなに決算が早期化できるのか、今でも不思議です!」「目からウロコの手法です!」と大喜びして頂いております。分析結果をドキュメントしたことにより、監査法人からの質問も激減したようです。 今後、IFRSが導入されると、決算の工数は確実に増えると思います。 【決算早期化に関するエントリー】
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公認会計士 武田 雄治