【決算・開示コラム】[花王子会社の元経理責任者 ２億７千万円着服か]

花王の子会社経理責任者による不正のニュース。

経理責任者としての立場を悪用して会社の預金口座から現金を着服したとして、愛知県警中署は１９日、日用品大手・花王（東京都）の子会社「花王カスタマーマーケティング」（同）中部支社の元経理責任者、??容疑者（５７）（愛知県岡崎市東蔵前）を業務上横領の疑いで逮捕した。
（中略）
??容疑者は、同僚になりすましてシステムに侵入し、第三者のチェックを受けたように経理処理して実在の企業との間で取引があったように見せかけていた。

着服が始まったのは、経理責任者に就いた０２年頃とみられ、着服額は約２億７０００万円にのぼる見込み。発覚後、保有株式の売却などで１億２０００万円を同社に返還したが、残る１億５０００万円は返す見込みがないという。県警は、業務上横領罪の時効（７年）が成立していない０６年２月以降の被害（約１億６５００万円分）について捜査する。（以下省略）
［出所］YomiuriOnline(2012年9月19日)

10年間にわたり約２億７０００万円を着服したとのこと。相変わらず子会社不正のニュースが多いように感じます。親会社の重要性基準を下回る額の不正・不祥事の発見は課題かもしれません。

「同僚になりすましてシステムに侵入し、第三者のチェックを受けたように経理処理」という不正事例は珍しいですね。

本日（9/20）、証券取引等監視委員会や警視庁刑事部操作第二課で勤務されたこともある異色の公認会計士・公認不正検査士の宇澤亜弓先生の新刊書『不正会計』が清文社より発売されます。
宇澤亜弓先生よりご献本頂きました。まだ全部読んでませんが、かなり面白い本です。
監査人も監査役も経理担当者も必読です！

「ちなみに著者の名前から、小柄で知的な女性会計士のイメージを抱かれる方も多いかとは思いますが、大柄かつ目つきの鋭いオジサンです。」（山口弁護士のブログより）
確かに・・・・身長は180cmを軽く超えていると思われる大柄かつ目つきの鋭いオジサンです（笑）。

不正会計 早期発見の視点と実務対応
著者：宇澤 亜弓
販売元：清文社
(2012-09-20)
販売元：Amazon.co.jp