【決算・開示コラム】[「社長のための 1年で会社を黒字にする方法」発売のお知らせ]

財務、会計に関わる方々に向けた情報ポータルサイト

  1. CFO LIBRARY ホーム
  2. 決算・開示コラム
  3. 「社長のための 1年で会社を黒字にする方法」発売のお知らせ

COLUMN 決算・開示コラム

2012/10/20

「社長のための 1年で会社を黒字にする方法」発売のお知らせ

社長のための 1年で会社を黒字にする方法社長のための 1年で会社を黒字にする方法
著者:武田 雄治
販売元:日本実業出版社
(2012-10-27)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

10月27日(土)に、新刊書『社長のための 1年で会社を黒字にする方法』を出版することとなりました。

これまで上場企業経理担当者向けの本は何冊か上梓してきましたが、今回初めて中小企業経営者向けの本を上梓することとなりました。私が2011年7月に立ち上げた「黒字社長塾」の考えをまとめました。

「黒字社長塾」とは、中小企業を1年で黒字にし、社長さんを「黒字社長」にしようという目的のために立ち上げた事業の名称です。事業名にすぎませんので、実際に塾形式の授業をしているわけではありません。また、街中で大声張り上げるような地獄の特訓のようなものも一切していません。
やっていることは、「決算書の徹底分析」、ただそれだけです。
塾生である社長さんに毎月決算書を提出してもらいます。塾長である私がその決算書を徹底して分析します。会社の問題点のほとんどは数字に現れるからです。微妙な数字の変化を毎月追っていきます。そして、「今月の業績はどうだったか」「翌月以降どうしたらいいか」を報告していきます。毎月毎月、このやり取りをしているだけです。
これがなぜ「黒字社長塾」という名称になるのか。それは、毎月毎月徹底して決算書を分析することが、安定的な黒字化を達成するための必須条件だからです。多くの中小企業の社長さんが資金繰りに頭を抱えています。しかし、総じて資金繰りに頭を抱える社長さんは過去の数字に興味をもっていません。過去の反省なくして、壮大な未来予想図だけでビジネスがうまくいくほど世の中は甘くありません。実際に大半の企業が赤字なのです。

上場企業の財務・会計のコンサルティングで多忙を極めている私が、中小企業の社長さんのために「黒字社長塾」を立ち上げたきっかけは、2011年3月11日に発生した、あの東日本大震災でした。

2011年3月11日(金)午後2時46分頃、私は兵庫県の自宅兼事務所でパソコンに向かって仕事をしていました。地震の揺れには全く気が付きませんでした。午後3時頃、twitterを見て大きな地震があったことを知りました。しかし、私は阪神淡路大震災を経験しています。私が生きている間にあれより大きな地震が起きることはないと思っていましたので、特に気に留めることもありませんでした。しばらくして、またtwitterを見たところ、今その瞬間にとんでもないことが起きていることを伝える数多くのツイートが次々と更新されていきます。あわててテレビを付けました。すると我が目を疑う信じられない光景が飛び込んできました。津波で街が飲み込まれる瞬間でした。NYの同時多発テロをテレビで見た時と同様に、しばらくテレビの前から動くことができませんでした。

数日後、ある中小企業の社長から連絡がありました。震源地から遠く離れた関東の建設業ですが、建設資材がまったく入らなくなったというのです。建設資材はほとんど被災地へ行ってしまったようです。1ヶ月以上資材が入らず、工事が止まるといいます。そうすると完成工事の引渡しも1ヶ月以上送れますので、入金も1ヶ月以上遅れます。このクライアントは、入金が1ヶ月以上遅延するというだけで倒産の危機に見舞われました。
また、別の中小企業は、仕入れも販売も問題ありませんでしたが、最大の得意先が震災の影響により倒産し、月次売上高に匹敵する数千万円もの債権が回収不能となりました。この中小企業も、得意先の倒産により、連鎖倒産の危機に見舞われました。
両社とも、金融機関等から借りることができるだけの融資を受けてもらいましたので、なんとか倒産は免れましたが、残ったのは膨大な借金です。

東日本大震災において、上場企業でも直接的・間接的に約3割の企業が被災したと言われています。数十億円、数百億円の損失を出した企業もあります。しかし、震災によって倒産した上場企業はないと思います。
一方で、非上場企業は、仕入が1ヶ月止まったり、売上1ヶ月分相当の債権が回収不能となったりするだけで倒産の危機に見舞われるのです。
理由は、非上場企業の多くが売上高1ヶ月分相当のキャッシュすら手元にないからです。

東日本大震災以降、多くの中小企業の社長さんが苦しみ悶えている姿を見て、「これは、何とかしなければならない!」と思いました。私自身が個人として何ができるのかを考えた末、支援団体へまとまった金額の寄付をするということではなく、苦しむ中小企業の社長さんを救っていくことだと思いました。そこから事業開始の準備をし、東日本大震災から4ヶ月経った2011年7月に「黒字社長塾」の事業を開始することができました。

「黒字社長塾」では、これまで私が上場企業に向けて行なってきたコンサルティングサービスの中で培ってきたノウハウを、中小企業にも提供し、中小企業を1年で黒字化し、その後も安定的な黒字化を実現できるようにサポートしていっております。本書は、そのノウハウを惜しみなく紹介しました。職業柄、会計関連の本は数百冊読んできましたが、黒字化の手法を会計的側面からここまで個別具体的に説明している本はないと思います。本書で説明したことを社長さん自身がきちんと実践していけば、黒字社長になれると確信しております。

本書がきっかけで1人でも多くの社長さんの悩みが解消し、1人でも多くの社長さんが安心して経営に没頭できるようになり、1人でも多くの社長さんが笑顔で楽しく仕事できるようになれば、筆者としてこれほど嬉しいことはありません。

発売まであと1週間。amazonでは予約注文を受け付けています。是非「ポチ」をお願い致します!

▼本書の編集担当者のtwitterのツイートより抜粋。

黒字化手法の解説書は多いですが、「黒字化する施策の正しい順番」を説いている本は少ないと思います。

▼目次

はじめに
第1章 会社を〝絶対に〟潰さない方法

1-1 キャッシュを最大化する5つの方法
1-2 数字アレルギーを起こさない、やさしい簿記の話
1-3 「銀行融資」に依存するな!
1-4 借入れやリスケがキケンな理由
第2章 黒字にするための、たった1つの方法
2-1 「記録する」だけ
2-2 「記録する」だけで課題が解決できる
第3章 決算書を変えてしまえ!
3-1 どんな会社も決算はできる!
3-2 勘定科目なんて何でもいい
第4章 正しい決算書につくり変えろ!
4-1 9割の会社の決算書はジネスの役に立たない
4-2 致命的な間違い① 損益区分を間違えている
4-3 致命的な間違い② 発生主義でなく、現金主義で記帳している
4-4 致命的な間違い③ 収益と費用が同一会計期間で対応していない
4-5 メチャクチャな決算書
4-6 B/Sも正しく記録されているか
第5章 問題点はすべて数字に現れる
5-1 中小企業の経営計画は「絵に描いた餅」になりがち?
5-2 決算書でおさえるべき、たった3つのポイント
5-3 黒字を達成するには、たった3つの方法しかない!
5-4 「売上至上主義」から「利益至上主義」への転換を!
第6章 黒字化する方法① コスト削減
6-1 「見えるコスト」と「見えないコスト」
6-2 「見える」コストを減らす
6-3 業務をシンプル化し、「見えない」コストを削減する
6-4 組織のシンプル化
6-5 セグメント会計の導入
6-6 売上が半分になっても絶対に赤字にならない収益構造
第7章 黒字化する方法② 粗利率向上
7-1 粗利率1%の改善を!
7-2 きちんと値決めをする
7-3 安易な値引きをやめる
7-4 相見積りをとれ!
第8章 黒字化する方法③ 売上向上
8-1 売上を伸ばす3つの方法
8-2 既存顧客をファンにして売上を伸ばす!
8-3 マーケティングで新規顧客を開拓し、売上を伸ばす!
8-4 イノベーションで新規ビジネスを生み出せ!
8-5 セールス、マーケティング、イノベーションは社長業!

▼出版記念セミナーのご案内
第5回SUEセミナー 「社長のための1年で会社を黒字にする方法」(出版記念セミナー)

武田雄治ブログ

公認会計士 武田 雄治

コラムカテゴリ一覧